矯正装置による虫歯リスクは、表側矯正が最も高く、裏側矯正、マウスピース矯正の順に低くなります。表側矯正ではホワイトスポットの発生が舌側面の4.8倍、治療中の口腔内細菌数は約5倍に増加し、初期病変の有病率は27〜97%と報告されています。裏側矯正はブラケットが歯面を封鎖するため表側よりリスクが低い一方、清掃が難しく8週後にS.mutansが有意に増加します。マウスピース矯正はプラーク蓄積が有意に少なくホワイトスポットのリスクは固定装置の約1/10ですが、唾液の洗浄作用を阻害し、10トレー追加ごとに新規虫歯のオッズが55%増加するほか、隣接面齲蝕は固定装置と有意差がありません。装置の差以上に、患者自身の口腔衛生管理が結果を左右します。