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なぜこれからの矯正歯科治療に「お顔の3Dスキャン」が必要なのか?
結論から申し上げますと、単に「歯が綺麗に並んだ状態」をつくることではなく、お顔全体というに対して、調和する歯列をつくるため。
そのためには、お口の中だけでなく、お顔全体の立体的なデータがどうしても必要になります。
従来の「お口の中だけ」を見る矯正治療の限界
従来の矯正治療では、主にお顔やお口の中の写真、歯の模型、そしてレントゲン写真を用いて診断を行ってきました。これらは歯をどのように動かすかを決める上で非常に重要なデータですが、あくまで「写真という二次元の情報やお口の中という狭い領域」の情報にとどまっていました。レントゲン写真は2つの方向から撮影することで、立体的な評価をすることができますが、お顔の皮膚が映らないレントゲン画像ではその診断には限界がありました。
どれだけ模型上で歯がまっすぐに並んでいたとしても、それが実際のお顔に当てはまったときに、鼻のラインに対して傾いていたり、唇の動きと連動していなかったりすれば、患者様が本当に望む「お顔と調和した歯並び」とは言えなくなってしまいます。逆に口の中のデータや二次元情報だけを見て治療計画を立てることには、お顔とのバランスを見落としてしまうというリスクがありました。
顔全体を基準にする「フェイス・ドリブン・デンティストリー」という考え方
そこで現在のデジタル矯正において重要視されているのが、「フェイス・ドリブン・デンティストリー(Face-driven Dentistry:顔を中心とした歯科治療)」という考え方です。
これは、まず現在のお顔の状態をしっかりと把握して、そこから逆算して「歯をどこに配置すべきか」を決めていく治療アプローチです。この「お顔からの逆算」を確実なものにするために欠かせないのが、お顔全体を立体的に捉える3D顔面スキャナーです。2次元の平面写真では捉えきれなかった、立体的でお顔のどの角度から見ても調和のとれた歯並び。それらを実現するための大前提として、これからの矯正歯科治療にはお顔の3Dスキャンが必須であると考えています。
当院が「RayFace(レイフェイス)」を選んだ理由
結論から申し上げますと、数ある3Dフェイススキャナーの中から当院が「RayFace」を選んだのは、一瞬のフラッシュで撮影が終わるため患者様の負担が極めて少ないこと、そして何より、当院の他のデジタル機器(CTや口腔内スキャナー)の互換性が高くデータとズレなく高精度に統合することができるからです。
これまでの顔面スキャナーの中には、撮影のために患者様が数十秒間じっと動かずにいなければならなかったり、何度も光を照射されたりするものもありました。じっとしているのが苦手な方にとっては、それだけで負担になってしまいます。

当院で使用しているFace scanner 「Ray Face」
しかし、当院が導入しているRayFaceは、独自の高精度なカメラとライティング技術により、わずか0.5秒という一瞬のフラッシュで撮影が完了します。患者様は普段通りに椅子に座り、カメラをパッと見るだけで、お顔全体の立体的な形状だけでなく、リアルな皮膚の質感やトーン、その時の自然な表情までを忠実にデータ化することができます。この「患者様に負担をかけないスピード感」と「再現性の高さ」の両立が、RayFaceを採用した大きな理由の一つです。
デジタル矯正のコアとなるデータ統合機能「RayFusion」の強み
RayFaceの本当の価値は、単にお顔の立体写真を綺麗に撮ることだけではありません。その真骨頂は、集めた複数のデジタルデータを狂いなく一体化させる「RayFusion(レイフュージョン)」という独自のデータ統合機能にあります。
フェイス・ドリブン・デンティストリーを実践するためには、お顔のデータだけでなく、口腔内スキャナーで採った「歯並びのデータ」や、CTで撮った「あごの骨のデータ」を、すべて同じデジタル空間上でピッタリと重ね合わせる必要があります。 もし、この重ね合わせ(データ統合)の段階でミリ単位のズレが生じてしまえば、どんなに立派な治療計画を立てても意味がなくなってしまいます。RayFaceのシステムは、この異なるデータ同士の「位置合わせ」が極めて正確に行えるよう設計されています。お顔の皮膚、お口の中の歯、そして骨のデータ。これらが誤差なく一体化して初めて、本当に信頼できるデジタル診断が可能になるのです。
【初診時にできること】被ばくゼロで、その場で「未来のお顔」をイメージできる安心感
当院ではRayFaceを初診時と精密検査時に使用しています。のカウンセリングの段階で、患者様に最も実感していただけるメリットは、放射線被ばくの心配が一切ない安全なカメラ撮影(光スキャン)だけで、「治療後にご自身のお顔や口元がどう変化するか」のイメージを、その場ですぐに目で見られることです。
光を使った撮影だから、被ばくがなくて安心
RayFaceによるお顔の3Dスキャンは、一般的なデジタルカメラと同様にフラッシュを使って形状を記録するシステムです。そのため、放射線被ばくはゼロ。体に与える影響や負担が全くないため、初診でご来院いただいたその日に、どなたでも安心して撮影をお受けいただけます。
「治療後にどう変わるか」の不安を、最初の段階で解消する重要性
矯正治療を検討されている患者様が最も気になっていること。それは「私の歯並びは本当に治るのか」「治療後にどんな顔立ちになるのか」という、未来の結果への不安ではないでしょうか。高額な費用と数年の期間を投資するからこそ、スタート前に具体的なイメージを持ちたいと思うのは当然のことです。
RayFaceを活用すれば、初診相談の短い時間の中で、お顔の3Dデータをもとにした簡易的なシミュレーションをお見せすることが可能です。 「出っ歯が引っ込むと、横顔のライン(Eライン)はこう変わります」「歯並びがかわると、笑ったときの口元の印象がこれくらい明るくなります」といった変化を、ご自身のお顔の立体画像で確認できます。言葉での説明や、他の方の症例写真を見るのとは違い、ほかでもない「ご自身のお顔」でゴールを視覚的に共有できるからこそ、治療への第一歩を安心して踏み出していただけると確信しています。
【精密検査時でわかること】デジタル上に「もう一人のあなた」を再現するバーチャルペイシェント
精密検査へ進んだ段階における最大のメリットは、お顔の3Dデータ、歯、骨という3つの異なるデータを1つに合体させ、デジタル空間に仮想患者(バーチャルペーシェント)を再現することで、より詳しく治療計画を立てられることです。
3つのデータを融合させる:Face Scan × 口腔内スキャナー × CT
治療計画を確定させるための精密検査では、デジタルデータを結集させ、3つの異なる次元のデータを採取します。
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RayFaceによるお顔の3Dデータ
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口腔内スキャナーによる歯の3D データ
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歯科用CTによる骨のデータ

顔・歯列・気道・骨を統合したバーチャルペーシェント
これまでは、これらはすべてバラバラの資料としてドクターが頭の中で組み立てるしかありませんでした。しかし当院では、これら3つのデータをデジタル空間上で一体化させます。これを私たちは「バーチャルペイシェント(仮想患者様)」と呼んでいます。
「骨の土台に対して、皮膚や唇がどう動くか」をコンピューター上でシミュレーション
このバーチャルペイシェントが完成すると、お顔の表面の皮膚の下で、あごの骨や歯、歯の根、気道に至るまでまるで透き通って見えるかのように立体的に把握できるようになります。
矯正治療は、単に歯を動かせばいいというものではありません。あごの骨(歯槽骨)という限界のある土台の中で、安全に歯を動かす必要があります。骨の厚みを確認しながら「この方向にあと何ミリまでなら安全に動かせるか」を検証し、同時に「その結果、表面の唇や口元がどう連動して変化するか」までを、コンピューター上でシミュレーションできます。
ドクターの経験則だけに頼らない、客観的データに基づくオーダーメイド計画
従来の矯正治療では、ドクターの経験則や、二次元のレントゲンから予測する「勘」に頼らざるを得ない部分が少なからずありました。 しかし、3Dデータが完全に融合したバーチャルペイシェントを用いることで、治療開始前に「どのようなステップで歯を動かせば、最も安全で、かつお顔全体のバランスが綺麗に仕上がるか」を何通りもシミュレーションし、比較検討することができます。 ドクターの主観だけでなく、客観的なデジタルデータに裏付けられた、あなただけの精密なオーダーメイドの治療計画をお届けできるのが、この精密検査の段階でわかる最大の価値です。
Face Scan(RayFace)に関するよくあるご質問(Q&A)
Q1. 撮影のときに痛みや眩しさ、体への影響はありますか?
A1. 痛みや体への影響は完全にゼロです。一瞬だけカメラのフラッシュのような光が当たりますが通常の写真撮影ど同様です。
RayFaceは、放射線(レントゲン)を一切使用せず、通常のデジタルカメラと同じ「光」を使ってお顔の立体形状を記録します。そのため、体に害を及ぼすリスクは全くありません。撮影にかかる時間もわずか0.5秒と一瞬ですので、お子様や妊娠中の方、あるいはじっとしているのが苦手な方でも、リラックスして撮影を受けていただけます。
Q2. 初診のシミュレーションと、精密検査のシミュレーションは何が違うのですか?
A2. 初診時は「歯科医師が経験則に基づいた口元の変化をシミュレーションでお見せします」。精密検査後は「骨や噛み合わせまでを統合したより正確な治療計画」をお作りします。
初診時のスキャンは、主に「もし矯正をしたら、自分のお顔の印象がどう変わるか」をその場で体感していただくためのスクリーニング(初期診断)です。これは、歯科医師の経験則に基づいて歯科医師の予測で口元変化をさせたシミュレーションをお見せします。 一方、精密検査では、そのお顔のデータに「口腔内スキャナー」と「CT(あごの骨と歯の根)」のデータを完全に合体させます。より詳しい診断がたちますので、実際の結果により近づいたシミュレーションをお見せすることができます。
Q3. メイクをしたまま撮影しても問題ありませんか?
A3. 普段通りのメイクをしたままで全く問題ありません。ただし、お顔の正確な立体感を捉えるため、いくつか事前にお願いすることがあります。
RayFaceはお肌の質感やトーンもリアルに再現するため、普段の雰囲気を知る意味でもメイクはそのままで大丈夫です。ただし、お顔全体の正確なバランス(おでこ、眉間、あごのラインなど)を測定するため、撮影の際だけ「前髪をピンで留めてお顔を出していただく」「マスクや大きめのピアス、メガネを外していただく」といったご協力をお願いしております。
Q4. 3Dスキャンを撮ったら、必ずその通りのお顔になりますか?
A4. シミュレーションはあくまで予測のゴールですが、科学的な根拠に基づいてシミュレーションを作成します。
人間の体は機械ではないため、歯の動き方や唇・皮膚の変わり方には個人差があります。しかし、当院では矯正治療による口元の変化量について科学的な文献をもとにシミュレーションをすることを心がけています。そのため、可能な限り術後のイメージに近いシミュレーションになると考えています。
まとめ:客観的なデータで、「理想のゴール」を共有するために
最後にお伝えしたいのは、当院が3D顔面スキャナー「RayFace」をはじめとするデジタル技術を導入しているのは、すべて「治療の見える化」のためです。安心して治療に臨んでいただきたいという強い想いがあります。
矯正治療は、一生のうちに何度も経験するものではありません。だからこそ、「本当に綺麗になるのだろうか」「自分の顔立ちに合うのかな」という不安がつきまとうのは当然のことです。これまでの矯正治療では、その不安をドクターの言葉による説明や、過去の別の患者様の症例写真で補うしかありませんでした。
しかし、お顔の3Dスキャンという客観的なデータがあれば、ほかでもない「あなた自身の未来の笑顔」を、治療を始める前にしっかりと目で見て、確認することができます。「自分のお顔のバランスを知りたい」「治療後のイメージを見てみたい」という方は、柏市の矯正専門歯科医院である柏の葉キャンパス矯正歯科へ、ぜひお気軽に初診カウンセリングへお越しください。




