
目次
- ■ はじめに(※お読みいただく皆さまへ)
- 不正咬合とは?
- ① 叢生(そうせい)── 歯が重なっている状態や八重歯の状態
- ② 上顎前突(じょうがくぜんとつ)── いわゆる「出っ歯」
- ③ 下顎前突(かがくぜんとつ)── 受け口
- ④ 開咬(かいこう)── 前歯が噛み合わない状態
- ⑤ 過蓋咬合(かがいこうごう)── 噛み込みすぎの状態
- ⑥ 交叉咬合(こうさこうごう)── 横のズレによる噛み合わせ異常
- 理解度チェッククイズ(歯科医療従事者の方も試してみてください!)
- Q1. 叢生(そうせい)の主な原因として正しいものはどれ?
- Q2. 上顎前突(出っ歯)でよくみられる特徴はどれ?
- Q3. 下顎前突(受け口)の原因として“骨格性”に分類されるのは?
- Q4. 開咬(オープンバイト)の発症に関わりやすい習癖は?
- Q5. 過蓋咬合(ディープバイト)の問題点として正しいものは?
- Q6. 交叉咬合(クロスバイト)で特に小児期治療が重要な理由は?
- Q7. 上顎前突を「非抜歯」で治す場合によく行う方法は?
- Q8. 下顎前突の治療で骨格性の異常を改善するための治療法は?
- Q9. 開咬の成人重度例で適応されることがある治療は?
- Q10. 交叉咬合の治療において、成人で骨格性が強い場合に選択されることがあるのは?
- ▼答え
■ はじめに(※お読みいただく皆さまへ)
本記事は、矯正治療を検討されている一般の方にも役立つ情報であると同時に、
これから歯科医療の現場で働く方や、経験の浅い歯科医療従事者の基礎教育にも活用できる内容 としてまとめています。
専門的な内容も含みますが、できるかぎりやさしい表現で整理していますので、
患者さま・医療従事者の双方にとって理解しやすい記事となっています。
ここから本編です。
不正咬合とは?
不正咬合(ふせいこうごう)とは、歯並びや上下の噛み合わせが正常な状態から外れたものを総称して指します。
噛み合わせは「見た目」だけでなく「機能」「健康」にも直結しており、不正咬合があると以下のような問題が生じることがあります。
むし歯・歯周病のリスク増加
歯の摩耗
顎関節の負担
発音の乱れ
口元の見た目のコンプレックス
食事がしづらい
適切な矯正治療によって、これらの問題を予防または改善することが可能です。
① 叢生(そうせい)── 歯が重なっている状態や八重歯の状態

もっとも一般的で、矯正治療の初診相談において最も頻繁に見られる不正咬合のひとつです。
叢生とは、歯が本来あるべき位置に並びきらず、互いに重なったりズレたりしてデコボコに並んでいる状態を指します。
■特徴
歯列内に並ぶスペースが足りないため、歯が前後左右にズレて萌出(生えてくる)
上顎の犬歯(いわゆる八重歯)が外側に飛び出すことも多い
下顎前歯に見られる軽度なガタガタから、重度の重なり合いまで幅広い
上下左右に歯列のアーチが不規則になり、咬合全体のバランスを崩す原因にもなる
■原因
叢生の主な原因は、「歯が大きい」または「顎が小さい」ことによるスペース不足です。
以下のような複合的な因子が関与することもあります。
歯のサイズと顎の大きさの不調和(Tooth-arch size discrepancy)
遺伝的要素(両親の顎骨・歯の形態を受け継ぐ)
乳歯の早期喪失やむし歯による隣接歯の傾斜
舌の低位・口呼吸・頬の筋圧のアンバランスによる歯列の狭窄
※近年は、食生活の軟食化や顎の発達不足が背景にあるという指摘も多くなっています。
■問題点
叢生があると、以下のような機能的・審美的・衛生的な問題が生じやすくなります。
・清掃性の低下
歯ブラシが届きにくく、プラークや食物残渣がたまりやすいため、むし歯・歯周病リスクが上昇します。
・見た目の悩み
歯の不規則な配置は口元の印象を大きく左右し、審美的なコンプレックスにつながることがあります。
・咬合バランスの乱れ
不正な歯の接触により、一部の歯に強い負担がかかりやすく、歯の摩耗・咬耗・破折・顎関節症のリスクとなります。
・咀嚼効率の低下
歯列全体のアーチが崩れるため、食べ物を効率よく噛み砕く能力が低下します。
・矯正治療が遅れるとさらに悪化
成長とともに骨格や歯の位置が変化するため、叢生は放置するとより複雑な治療が必要になるケースも多いです。
■治療方法(矯正治療のアプローチ)
叢生の治療は、歯を正しい位置に並べるスペースの確保が中心となります。
そのため、以下のような方法が検討されます。
① 非抜歯矯正
軽度〜中等度の叢生の場合、抜歯をせずに治療できるケースがあります。
歯列拡大(歯のアーチ幅を広げる)
歯の傾斜を改善して自然な並びを作る
IPR(歯と歯の間のエナメル質をわずかに削ってスペースを作る)
小臼歯の遠心移動(奥に移動させる)
② 抜歯矯正
中等度〜重度の叢生や、口元の突出感を改善したい場合は、小臼歯の抜歯を行うことがあります。
抜歯によって得られたスペースに歯を整列
咬合や側貌(横顔)のバランス改善にもつながる
適切なアンカレッジ(固定源)管理が必要となるため、TAD(矯正用アンカースクリュー)を併用することも多い
③ 成長期の早期治療(1期治療)
小児期(特に混合歯列期)では、歯列・顎の成長発育を利用して叢生を予防・改善できる場合があります。
拡大装置による顎骨や歯槽突起の横幅の拡大・成長促進
舌の正しい使い方の指導(MFT)
口呼吸や舌癖の改善など習癖除去
永久歯萌出スペースの確保(保隙・ガイド)
グラインディングタイプの咀嚼経路への誘導(食事指導)
成長を利用した早期の介入により、将来的な抜歯の回避や治療期間の短縮が期待できます。
② 上顎前突(じょうがくぜんとつ)── いわゆる「出っ歯」

日本人に比較的多くみられる不正咬合の一つで、
上顎骨・下顎骨の前後的バランスや前歯の角度異常が複合的に影響して起こります。
審美的な問題だけでなく、機能面でもトラブルを起こしやすいため、矯正治療の重要な改善ポイントになります。
■特徴
上顎の前歯が前方に突出し、オーバージェット(上の前歯と下の前歯の前後的な差)が過大になっている
口を閉じる際に唇やオトガイ部に緊張が入り、口唇閉鎖不全を伴うことがある
横顔で口元が前方に見え、側貌(プロファイル)に突出感が出る
上顎骨そのものが前方成長している場合と、下顎骨が後退している場合のどちらも存在
発音や嚥下時の舌・口唇機能に影響することもある
■原因
上顎前突は、骨格性・歯性・機能性の3つの要因が組み合わさって発生します。
① 骨格性の要因
上顎骨の過成長
下顎骨の成長不足(後退位)や下方成長
② 歯性の要因
上の前歯が前方に傾斜している(唇側傾斜)
下の前歯が内側に倒れている
③ 機能的・生活習慣的な要因
口呼吸の習慣
→ 口輪筋の緊張が低下するために、前歯の後ろの舌からの圧を受けて前歯が前方に突出します。
舌突出癖・嚥下癖により舌を押し出す癖があると前歯が前方に突出します。
指しゃぶりが長期化すると、指によって前歯が前方に押し出されます。
遺伝的影響
これらが複合し、骨格性の突出か歯性の突出かを正しく鑑別することが治療計画の要点となります。
■問題点
① 外傷リスクの増大
突出した前歯は、転倒やスポーツ時に破折・脱臼などの外傷を受けやすい。
② 審美的問題
口唇の閉鎖不全や口元の突出により、
横顔のバランス(側貌)へのコンプレックスを抱きやすい。
③ 咀嚼・発音への影響
前歯で食べ物を噛み切りにくく、発音が不安定になることがある。
④ 口呼吸との相互悪循環
上顎前突は口呼吸を助長し、口呼吸はさらに上顎前突を悪化させるという負のループが起こりやすい。
■治療方法(矯正のアプローチ)
上顎前突の治療計画は、「骨格性なのか、歯性なのか」「側貌をどう仕上げたいか」によって大きく変わります。
① 非抜歯治療
軽度の突出の場合、抜歯せずに改善可能なこともあります。
前歯の舌側傾斜(トルク調整)
IPRでスペースを確保
臼歯の遠心移動(マウスピース矯正でも対応可能)
上下顎の歯列弓拡大
MFTによる口唇・舌機能の改善
※ただし非抜歯では口元の突出感が残る場合があり、仕上がりの審美目標を踏まえた判断が必要。
② 抜歯治療(第一小臼歯の抜歯)
口元の突出感を確実に下げたい場合、
上顎または上下顎の第一小臼歯抜歯が選択されることが多いです。これは前歯群(切歯と犬歯)のすぐ後方にあるために前歯を後方に下げやすいということと、臼歯群(第二小臼歯から第二大臼歯)を多く残すことで前歯を下げる時の固定を強くするという理由があります。
抜歯スペースを利用して前歯を後退
側貌(E-line)を整えやすい
前歯の位置・角度・咬合を精密にコントロール可能
前歯を下げる量が多い場合は、歯科矯正用アンカースクリュー(TAD)を使用する場合もあります。
成人患者では、審美面の改善を求めて抜歯が選択されるケースが多くあります。
③ 成長期での治療(1期治療)
上顎前突は、小児期・成長期の治療効果が期待できる不正咬合です。
上顎の前方成長を抑制(ヘッドギア)
下顎の成長を誘導(下顎前方誘導装置)
口腔筋機能療法や口呼吸の改善指導
早期治療を適切に行うことで、
将来の抜歯回避や治療期間短縮につながることがあります。
④ 外科的矯正(顎変形症)
重度の骨格性の場合、成人では下顎前方移動術や上下顎手術を併用するケースもあります。
③ 下顎前突(かがくぜんとつ)── 受け口

一般的には「受け口」「しゃくれ」と表現されることが多く、不正咬合のなかでも骨格的な影響が非常に強いタイプとされています。
見た目の問題だけでなく、咀嚼機能・顎関節・発音など多方面に影響するため、正確な診断と早期治療が重要です。
■特徴
下顎前突の特徴は、上下顎関係・前歯の咬合関係の逆転にあります。
下の前歯または下顎全体が上顎より前方にある(逆被蓋・反対咬合)
前歯が反対に噛んでいるため、食べ物を噛み切りにくい
上顎前歯が正しい位置でも、下顎の前方位によって反対咬合になることがある
横顔では下顎が前に出て見え、下顔面が長く見える傾向
発音の乱れ(特にサ行・タ行)に影響する場合がある
顎運動が不安定になり、咬合の偏り・顎関節への負担が出ることも
■原因
下顎前突の原因は、骨格性と歯性のどちらが主体かで治療アプローチが大きく異なります。
① 骨格性の要因
下顎骨の過成長(前方成長が強い)
上顎骨の成長不足
遺伝的要素が非常に強い(家族歴が明確にあることが多い)
② 歯性の要因
上顎前歯の舌側傾斜
下顎前歯の過度な唇側傾斜
臼歯の早期接触や咬合誘導の乱れ
乳歯の早期脱落による歯列アーチの乱れ
③ 機能的要因
低位舌・舌突出癖
逆被蓋による機能的な下顎前方誘導(functional shift)
■問題点
下顎前突が引き起こす問題は多岐にわたります。
① 咀嚼機能の低下
切歯部が反対に噛むため、前歯で噛み切る動作が困難です。
② 顎関節への負担
咬合が安定しづらく、
偏った咀嚼
顎偏位
顎関節症などを引き起こすことがあります。
③ 審美的問題
下顎が突出して見えるため、横顔・正面の両方でコンプレックスを抱きやすい。
④ 成長とともに悪化するリスク
特に下顎は思春期に著しく成長するため、
小児期に軽度だった反対咬合が思春期以降に重度化するケースが多い。
⑤ 発音・嚥下機能への影響
舌の動きが制限され、発音の明瞭性が低下したり舌突出癖が残存しやすい。
■治療方法(矯正治療のアプローチ)
治療は 「成長期かどうか」 と 「骨格性か歯性か」 によって大きく異なります。
① 早期治療(1期治療)
下顎前突は 成長期の治療効果が特に大きい不正咬合 です。
上顎の前方成長を促す装置(フェイシャルマスクなど)
反対咬合改善のための咬合挙上を併用した上顎前歯の前方への移動(ワイヤーやリンガルアーチ、マウスピース型矯正装置など)
舌の位置・嚥下癖を改善するMFT
これにより、思春期の悪化を抑制し、将来の外科手術を回避できることもあります。
② 成人の矯正治療(2期治療)
成人では骨格の成長が止まっているため、歯列レベルでの改善が中心になります。
抜歯を行い、前歯の移動空隙を確保した上で、上下の前歯の前後関係を改善することがあります。
顎間ゴムを使用し、上顎の歯列を全体的に前方に移動し、下顎の歯列を後方に移動することで改善を図る場合があります。
必要に応じて咬合挙上を併用します。
下あごの臼歯の後方に歯科矯正用アンカースクリューを植立して、下顎の歯列を後方へ移動する場合があります。
③ 外科的矯正(骨格性が強い成人例)
重度の骨格性下顎前突の場合、外科的矯正治療(外科手術+矯正) が適応になります。
下顎後方移動術による下顎後退
上下顎の顎骨移動術による改善
骨格性の反対咬合は、適切なタイミングで診断・治療方針を決定することが非常に重要です。
④ 開咬(かいこう)── 前歯が噛み合わない状態

開咬とは、上下の前歯が接触せず、噛んでも隙間ができる状態を指します。オープンバイトとも呼ばれます。
咀嚼・発音・嚥下など多くの口腔機能に影響が出るため、矯正治療において重要な不正咬合のひとつです。
■特徴
前歯で噛んでも上下に隙間ができる
奥歯だけが当たっている。
舌が前方に突出しやすく、舌の置き場所が不安定
横から見ると口が開きやすく、口唇閉鎖不全を伴うことがある
発音が不明瞭になり、「サ行・タ行」の構音障害が起こりやすい
■原因
開咬には 歯性・骨格性・機能性 が複雑に関与します。
① 機能性要因
舌突出癖(舌を前に押し出す癖)
指しゃぶりの長期化
口呼吸
唇を噛む癖・物を噛む癖
→ これらが前歯を前方・上下方向に押し出し、開咬を助長。
② 歯性要因
前歯の萌出不足
臼歯の過萌出
歯軸の傾斜異常
③ 骨格性要因
下顔面高が大きい(長顔傾向)
上顎・下顎の垂直的過成長
→ 骨格的開咬は治療難易度が高い。
■問題点
開咬は機能面の問題が非常に多いのが特徴。
食べ物を前歯で咀嚼できない
奥歯への負担が大きく、歯の寿命を縮める
顎関節症のリスク増大
発音障害
慢性的な口呼吸による乾燥・口腔環境悪化
審美性の問題(口が開きやすく見える)
■治療方法
① 機能的原因の是正(MFT・習癖改善)
開咬は 舌癖・口呼吸 への介入が極めて重要。
MFT(口腔筋機能療法)
舌位改善
口呼吸の改善(鼻疾患の評価含む)
指しゃぶりの中止指導
② 矯正治療として
臼歯の圧下
前歯の挺出・トルクコントロール
TAD(アンカースクリュー)による臼歯圧下は非常に有効
③ 骨格性開咬の治療(成人)
成人の重度例は、
上下顎移動術(LeFortⅠ・SSRO)
などの外科的矯正の適応になる場合もある。
⑤ 過蓋咬合(かがいこうごう)── 噛み込みすぎの状態
過蓋咬合とは、上の前歯が下の前歯を深く覆いすぎる状態(ディープバイト)。
歯や歯周組織、顎関節に負担がかかりやすい特徴があります。
■特徴
上の前歯が下の前歯を深く覆う
下の前歯がほとんど見えないことも
下顎が後方位になり、顎関節に負担がかかりやすい
歯肉が上顎前歯の裏側で傷つくことも
■原因
① 骨格性
下顎の後退
下顔面高の不足(短顔傾向)
② 歯性
上下前歯の過度な垂直的萌出
臼歯の萌出不足
歯軸の傾斜異常
③ 機能性
噛みしめ癖
強い咬筋活動
歯ぎしり食いしばりが強い場合も
■問題点
下前歯が上顎の歯肉に当たり、歯肉退縮を起こしやすい
下顎が後ろに押し込まれ、顎関節症のリスク増加
歯が摩耗しやすい(歯ぎしり・噛みしめと相性が悪い)
審美的な問題(下顔面の短さ・ほうれい線)
咀嚼効率の低下
上顎前突と併発することが多い
■治療方法
① 矯正治療により
前歯の圧下
臼歯の挺出
② 筋機能訓練(MFT)やスプリント治療
過度な咬筋活動の緩和
顎関節の安静化を図る
習癖改善(噛みしめ・TCHに対する指導)
⑥ 交叉咬合(こうさこうごう)── 横のズレによる噛み合わせ異常
交叉咬合とは、上下の歯列が左右方向にずれて、片側で逆に噛む状態(クロスバイト)を指します。
片側だけ・前歯のみ・奥歯のみなど、多彩なパターンがあります。
■特徴
上下の歯が横方向にズレて噛んでいる
左右どちらか一方だけ逆被蓋になる場合と、両側性で逆被蓋になる場合がある。
顎がズレて見えることがあり、顔の非対称(偏位)につながる
臼歯の咬合接触が不均衡になり、偏咀嚼が起こる
上顎の横幅不足で起こることが多い
■原因
① 上顎の狭窄(骨格性)
上顎幅が狭いため、下顎歯列が外側に位置してしまう
これは小児に非常に多い原因で、小児期であれば早期治療効果が大きい
② 歯性の位置異常
歯1本が頬側・舌側に大きくズレて萌出
臼歯の頬舌的傾斜のアンバランス
③ 機能的偏位
乳歯のむし歯・早期喪失
咬頭干渉による「顎のズレ」
これにより機能的な下顎偏位(functional shift)が起こる
④ 骨格性の左右差
顎骨の成長差
顔面非対称
■問題点
偏咀嚼により筋の左右差が生じ、顔面非対称が進行
顎関節症のリスク増加
咬合全体の不安定化
審美性の問題(口角の高さ・下顎の偏位)
下顎前突症と併発することも多い
■治療方法
① 小児期の治療(1期治療が非常に重要)
上顎急速拡大(RPE)
スプリントによる偏位解除
機能的偏位の改善
→ 成長期は顎の幅の改善ができるため、最も効果的。
② 成人の治療
歯の頬舌的傾斜の改善
軽度なら矯正治療で改善可能
機能的偏位が根強い場合はスプリントも併用
MSEという骨格性の拡大治療を行う場合がある
③ 骨格性の重度例
外科的矯正により顎骨の非対称改善
MSEで手術が回避できる場合もある
理解度チェッククイズ(歯科医療従事者の方も試してみてください!)
以下は、本記事の内容をふまえた “ミニテスト形式のクイズ” です。
すべて選択式なので、気軽に挑戦してください。
Q1. 叢生(そうせい)の主な原因として正しいものはどれ?
A. 上顎の前方成長
B. 歯と顎の大きさの不調和
C. 臼歯の過萌出
Q2. 上顎前突(出っ歯)でよくみられる特徴はどれ?
A. 下顎が過度に前方にある
B. オーバージェットが増大している
C. 奥歯しか噛まない
Q3. 下顎前突(受け口)の原因として“骨格性”に分類されるのは?
A. 指しゃぶり
B. 下顎の過成長
C. 上顎前歯の舌側傾斜
Q4. 開咬(オープンバイト)の発症に関わりやすい習癖は?
A. 歯ぎしり
B. 舌を前に押し出す癖
C. 唇を強く閉じる癖
Q5. 過蓋咬合(ディープバイト)の問題点として正しいものは?
A. 下前歯が上顎の歯肉を傷つける
B. 上顎の横幅が不足する
C. 前歯が噛み合わない
Q6. 交叉咬合(クロスバイト)で特に小児期治療が重要な理由は?
A. 奥歯の萌出を止められるから
B. 上顎幅の改善(拡大)が成長期に効果的だから
C. 舌の筋力が強くなるから
Q7. 上顎前突を「非抜歯」で治す場合によく行う方法は?
A. 臼歯の圧下
B. IPRや遠心移動によるスペース確保
C. 外科手術で下顎を前方移動
Q8. 下顎前突の治療で骨格性の異常を改善するための治療法は?
A. マルチブラケット装置
B. 歯科矯正用アンカースクリュー
C. 下顎骨後方移動術
Q9. 開咬の成人重度例で適応されることがある治療は?
A. ホワイトニング
B. 上下顎移動術
C. 歯肉マッサージ
Q10. 交叉咬合の治療において、成人で骨格性が強い場合に選択されることがあるのは?
A. MSEや外科的矯正
B. 歯ブラシ指導
C. フッ化物塗布
▼答え
1:B
2:B
3:B
4:B
5:A
6:B
7:B
8:C
9:B
10:A



